読書

嫌われる勇気 アドラー心理学

『世界はシンプル』誰もが今この瞬間から幸せになる事ができる!

こんな言葉を聞いてもピンとくる人は少ないだろう。

私たちの住んでいる世界は複雑怪奇に絡まり合い、難しいルールの中で誰もが「悩み」を抱えて生きていると思う人がほとんどではないだろうか?

しかし、そんな「悩み」の正体を知る事により自分自身のあり方を変えるだけで人生は180°変える事ができる。そんな可能性を秘めているのだとしたら。

全ての悩みは対人関係に基づいている

アドラー心理学では私たちの悩みは全てが対人関係に基づいていると言われている。もしもこの世の中に自分一人しかいない、この宇宙の中に自分一人だけ放り出されたとすると全ての悩みは消えて無くなると言う事のだ。本当に全てはの悩みは対人関係に起因しているというのだろうか…

悩みと言えば、「外見」や「経歴」「性格」や「金銭面」様々な物があるが、確かにどれをとっても他者との比較の中で生まれると言う事は想像に難しくない。他者と比較する事で私たちは、劣等感や優越感と言う感覚を覚える。だが、他者との比較をやめる事で悩みが解決するとしても、そんな事が本当に可能なのだろうか?それを知る為にはアドラー心理学の考え方をより深く知っていく必要がある。

「原因論」と「目的論」

あなたには「トラウマ」はあるだろうか?過去の出来事が原因で今の自分を縛っている物、自分が動き出せなくなってしまっている事。少なからず私に経験がある。以前、会社の中で上司に「お前は要領が悪い!」「自分の意見を勝手に言うな!」と散々言われた事がきっかけで上司に相談する事も、私から会話をする事もなくなってしまったことがある。しかし、アドラー心理学ではその様なトラウマさえも否定するというのだ。そういった考え方は過去の出来事が原因になり現在が作られている、言わば「原因論」に基づく考え方。では「目的論」とはいったいどういった考え方なのだろうか。目的論の考え方はこだ。私が上司に相談しない事、上司と会話しない事自体を目的としている。だから過去の出来事をあたかも因果関係があるかの様に持ち出し、その目的を達成しようとしていると。確かに過去の出来事で全てが決まってしまっているのであれば同じ境遇にいた人の人生はみな同じ物になってしまう。そう考えるならば私たちの視野も広がっていく。しかし、目的論に達するにはまだ知らなければならない事が多くあるのだ。

課題の分離

「課題の分離」とは、自分と他者との課題を分けて考え、その課題は誰の課題であるかを見極め、自分の課題だけを考えていくと言う物である。簡単に言えば自分がコントロール出来る事だけを考えるという考え。私はこれを聞いた時に「確かに‼︎」と、とてつもなく納得したのを鮮明に覚えている。課題の分離とはいったいどの様な考え方なのだろうか?

まず課題の分離を考える時に大切な事は、その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?つまり課題が誰のものであるかを理解する事が大切なのだ。

課題が誰のもであるかを理解すると、他者の課題は自分ではどうする事も出来ないと言う事ははっきりと見えてくる。例えば、仕事をするのは自分の課題。その姿を見てどう評価をするのかは他者の課題という事である。しかし私たちは常に他者からの評価に対して一喜一憂し、他人からどう思われているかを考えてしまう、断られたらどうしよう?嫌われたらどうしよう?そういった悩みの中で他者から認められたいという「承認欲求」に支配されてしまっているのだ。この承認欲求を捨てる事こそが自分らしく幸せに生きる事に繋がっていくというのがアドラー心理学の考え方である。自分が誰の人生を生きているのか?他者の為に、他社の思う様に生きる、これは他社の人生を生きているという事になるのではないだろうか?

自分らしく生きる為に

ここまでで私たちの悩みの原因が対人関係が起因している事が見えてきた。では、自分らしく幸せに生きていく為にはいったいどうしたら良いのだろうか?

その答えは「変えられるもの」「変えられないもの」を見極める事。自分自身に何が与えられているかを考えるのではなく、与えられたものをどう使うか。与えられたものによって人生が全て決まるのではなく、それをどう捉えるか、どう使っていくかにあなたの人生はかかってるのだ。過去に囚われ身動きが出来ない人が多い。しかし、自分自身が変わらない為に身動きを取らないとどこかで決めてしまっているのだ。恒常的に生活をし、変わらない事、安定、安心が大切であると考える事はまさに人間の本能なのかもしれない。

だからこそ、こうだったら上手くいくはず… こんな人生だったら上手くいっていた… こうなれば前進できる… と自分自身が変わらない、踏み出さない理由を探し出す事で安心を得る。

そう、自分が思い描く可能性の中にだけ生きていれば何も変わる事は出来ない。先ほども述べた通り人間は本質的に変わりたくないと思う生き物として有名だ。しかし私たちは挑戦し、一歩踏み出す事で失敗しても良いのだ。私たちの人生を豊かなものに変える第一歩を踏み出す勇気、他者からの承認を得る為に他者の人生を生きるのを辞め、自分の人生を生きる事で他者に貢献出来る「他者貢献」。他者貢献とは、「わたし」を捨てて誰かに尽くすことではなく、むしろ「わたし」の価値観を実感されるためにこそなされる。それが分かった時、自分の人生が豊かになり、人は本当の幸せを実感する事ができるのである。