簿記

ゼロからはじめる簿記勉強:商品取引の応用

配送

商品取引の基礎の仕訳が分かったところで、次は応用篇へ行ってみましょう。

基本では単純に商品の取引に関わる仕訳の方法を見てきましたが、商品取引には単純な売り買いだけではなく様々な費用が発生しています。

付随費用『諸掛り』

付随費用『諸掛り』とは、商品取引についてくる費用です。

皆さんが通販で買い物をすると商品を自宅、もしくは指定した場所まで綺麗に梱包をして届けてもらいますよね?

この時の梱包代や運送費

まさにこれが諸掛かりなのです。

つまり仕入れた(売り上げた)商品の移動にかかる費用の事を諸掛りといいます。

仕入諸掛り

まずは仕入諸掛りについて見ていきましょう。

例えば、引き取り費用はそのまま『商品の引き取りにかかる費用』です。

運送会社などに依頼をして購入した商品を引き取ったり、商品の移動には運賃が発生するケースがあります。

4月1日、A社から商品1,000円を仕入れ、代金を掛けとした。その時引き取り費用30円を現金で支払った。

この場合の仕訳はどうなるでしょうか?

まずは分かりやすく、買掛金(負債)が発生して、現金(資産)が減少するので貸方はこのようになるはずですね。

では借方はいったいどのように仕訳するのか

日付借方科目金額貸方科目金額
4/1仕入1,030買掛金1,000
現金30

答えはこうなります。

簿記には『仕入諸掛り』を『取得原価』に含めるというルールがあります。

つまり商品の仕入れにかかった付随費用は商品の仕入れ代として計上するという事です。

それでは続いて売上にかかる諸掛りを見ていきましょう。

売上諸掛り

売上諸掛りは商品を売り上げた時にかかる付随費用の事です。

早速見ていきましょう。

4月1日、B社に商品2,000円で販売し、代金を掛けとした。その時発送費用30円を現金で支払った。

この仕訳をやってみましょう!

日付借方科目金額貸方科目金額
4/1売掛金2,000売上2,000
現金30

ここまではなんとなく分かるのではないでしょうか?

しかし、1つ問題があります。

貸借の金額が一致していません….

ということは発送費用をどのように仕訳するのかが論点になりそうです。

答えは

日付借方科目金額貸方科目金額
4/1売掛金2,000売上2,000
発送費30現金30

このように仕訳されます。

仕入れの時は仕入れに付随費用を入れましたが、売り上げた時は『費用』として計上します。

諸掛りの立替

諸掛りは取引内容(契約)によって誰が負担をするかという事が決められています。

そのため『誰が負担するか?』『誰が支払ったか?』を考える必要があります。

つまりこの4つのパターンが考えられます。

諸掛りのパターン
  1. 自分負担の売上諸掛りを自分で支払った場合。
  2. 自分負担の仕入諸掛りを自分が支払った場合。
  3. 相手負担の売上諸掛りを自分が支払った(立て替えた)場合。
  4. 相手負担の仕入諸掛りを自分が支払った(立て替えた)場合。

①と②は最も分かりやすく、先ほど見た仕訳の内容です。

では③と④、相手負担の諸掛りを立て替えて場合をみていきたいと思います。

それでは③の場合からです。

日付借方科目金額貸方科目金額
4/1売上2,000
現金30

売上(収益)の増加2,000円と現金(資産)の減少300円はこのままです。

では、この相手勘定はどうなるでしょう?

自分の負担する場合には発送費(費用)として仕訳をしていましたが、この場合は自分が負担するべき費用ではないのでそこを考えていく必要があります。

『立て替える』ということは後で『回収できる(支払ってっもらう)権利』が発生した事になります。

回答①
日付借方科目金額貸方科目金額
4/1売掛金2,000売上2,000
立替金30現金30

回答②
日付借方科目金額貸方科目金額
4/1売掛金2,030売上2,000
現金30

この2通りの回答ができます。

回答①は立替金(資産)=債権の増加として仕訳する方法です。

回答②は売掛金(資産)の中に立替た発送費を入れ込んでします方法です。

どちらの場合も後々回収できる権利を有する事になるためこのように仕訳する事ができます。

それでは④も見てみましょう。

4月1日、A社から商品1,000円を仕入れ、代金を掛けとした。その際、A社負担分の引き取り費用30円を現金で支払った。

商品を仕入れた時に立て替えた費用は『仕入原価には含めない』という決まりがあります。

商品1,000円=仕入原価=『費用』
立替発送費30円=立替金=『資産(債権)』

同じ借方科目でも要素が違うためこれを合算させる事はできません。

ではそのように仕訳をするのか?

回答①
日付借方科目金額貸方科目金額
4/1仕入1,000買掛金1,000
立替金30現金30

販売した時と同様に立替金(資産)の増加として仕訳する事ができますね。

しかし、もう一つ仕訳する方法があります。

回答②
日付借方科目金額貸方科目金額
4/1仕入1,000買掛金970
現金30

買掛金(負債)から立替金(資産=債権)を控除(差し引く)する方法です。

簡単に言うと立て替えた分を差し引いてお支払いしますよ!

ということになるわけですね。

返品

仕入れた商品が発注と内容が違ったり、キズがついていたりと、何かしら不具合が見つかり商品が返品されることがあります。

そんな時はどんな仕訳になるのでしょうか?

返品する場合

自分が仕入れた商品に不備が見つかり返品する場合を見てみましょう。

4月1日、A社から商品1,000円を仕入れ、代金を掛けとした。

4月5日、4月1日にA社より仕入れた商品うち、300円にキズがついていたので返品した。

日付借方科目金額貸方科目金額
4/1仕入1,000買掛金1,000
4/5買掛金300仕入300

返品をする時は仕入時と逆の仕訳(貸借逆仕訳)をおこないます。

仕入れと買掛金、両方が逆仕訳によって消されているのが分かると思います。

それでは返品される側も見ていきましょう。

返品される場合

先程の返品する場合の仕分け同様、今度は返品される側について見ていきましょう。

4月1日、B社に商品2,000円で販売し、代金を掛けとした。

4月5日、4月1日にB社に販売した商品うち、300円にキズがついていたので返品された。

日付借方科目金額貸方科目金額
4/1売掛金2,000売上2,000
4/5売上300売掛金300

返品をされる時も販売時と逆の仕訳(貸借逆仕訳)をおこないます。

まとめ

商品取引に付随する仕訳を見てきました。

商業簿記ではこの商品取引が一番大事な部分です。

もう一度内容の確認をしていきましょう。

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございました。

これからも簿記試験合格を目指して勉強していきたいと思います。

商品取引の基礎編も合わせて読んでみてください!