読書

眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法

睡眠について真剣に考えた事はありますか?
私は今まで睡眠の事を深く考えた事はありませんでした。もちろん不眠症でもないし、いつでもどこでも寝れる様なタイプの人間の私には睡眠について考える機会もありませんでした。しかし書店でこの本を見た瞬間に「睡眠が投資?」とうい事を疑問に思いこの本を手にしました。睡眠に悩んでいる方もそうでない方もこの本を手にしたら睡眠に対する考え方が少し変わってくるかもしれません。

栄養補助食品やサプリメントよりも睡眠

まずは人それぞれに合った睡眠法がある、人によって必要な睡眠時間は違うという事は誰もがわかる事かもしれません。しかしそんな中でも起床後3、4時間後が一番脳の動きが良くなるという事にはある程度の共通点があるのかもしれません。本書ではこの時間帯にボーッとしてしまうと注意が必要と言っています。それは適切な睡眠が取れていない証拠であり、本来ならば脳のパフォーマンスの上がる時間帯である事から、上手く脳の働きを引き出せない事は非常にもったいない事ではないでしょうか。睡眠を上手くコントロールできないとどうしてもパフォーマンスが下がり、やる気も起きなくなってしまいます。

  • 起きてから17時間=日本酒1合と同じくらい脳の反応が低くなる
  • 6時間睡眠が7日続く1晩の徹夜と同じ脳機能の水準になる
  • 1日で見るのではなく長い目でみてバランスを取る
  • 生活が乱れると戻すの2倍の時間がかかる
  • 時間だけではなく質を意識する

睡眠に関わる要素

良質な睡眠には様々な要素に注目する必要がある事がわかります。

「運動」

運動が体に良い!というのはどこでも言われそうなワードではあります。しかし、運動が「睡眠」に良いという事はあまりきかないのではないでしょうか?もちろん私も経験があるのですが、部活動などバリバリ体を動かした後に疲労でぐっすり眠れるという事はありますが、良質な睡眠を取るために適度な運動をする事が必要なのです。

適度な運動ストレス発散になると聞いた事がある人も多いとは思います。
日々仕事に追われている私達はなかなか運動に踏み切る事ができません。「運動するくらいならゆっくりしていたい」と思う人も多いとは思います。それなら今自分に生活の中で何か体を動かすという事から始めてみるのも良いかもしれません。エレベーターから階段、通勤時に一駅早く降りて歩いてみる。近くのコンビニに行く時は歩いて行く。少し工夫するだけでも運動を取り入れる事は可能です!

  • 運動により脳内にトリプトファンが増え、幸せホルモン「セロトニン」の濃度が上がる
  • 心肺機能の向上によってストレス下でにおける自律神経活動を安定させる
  • 歩く習慣「朝15分」「夕15分」⇨有酸素運動を取り入れる
  • ストレッチも効果的

「食事」

睡眠に欠かせない要素の一つに食事があげられます。私達が生活して行くうえでは欠かせないこの食事。現代人は乱れた食生活を送る人も多い中でいったい睡眠の為にはなにを改善していけば良いのでしょうか?

「朝ごはん」を食べる事で「末梢神経」の体内時間のスイッチを入れる事が出来ます。つまり自分の体内時計スイッチを入れる事で体に朝がきた事を知らせて1日のリズムを整えます。もちろん朝からガッツリご飯を食べれないという人も多いとは思いますが、少しでも良いので胃の中に物を入れる事が重要です。

「昼ごはん」は基本的には1日で一番代謝の上がる時間帯になります。ここで好きな物をガッツリ食べるのが一番理想的かもしれません。決して暴飲暴食を進めているわけではないのですが、ここで一番食べる事が理想的です。しかしあまりにも炭水化物などをとり過ぎると血糖値の乱高下を招き、午後からの仕事などにも影響を及ぼすのでそこは調整や食べる順番(野菜から食べる)よく噛むなど工夫は必要かもしれません。

「夜ご飯」は基本的には朝食時間の10時間前までに終えるのが理想的です。特に炭水化物や肉類は消化吸収にも時間がかかるので気をつける様にしましょう。

  • 朝ごはん⇨少量でも良いので胃に物を入れる事が大切、温かい物がおすすめ
  • 昼ごはん⇨重たい物はここで食べる。
  • 夜ごはん⇨炭水化物や肉類は朝食時間の10時間前には食べ終わると良い

「マインドフルネス」

「マインドフルネス」と聞くと瞑想を思い浮かべる人も多いかもしれませんが本来は

『今、ここ、わたし』

を大切にする生き方の事です。といってもどういう事?となるかもしれません。つまり自分自身に意識を向けて自分自身をコントロールして行く事です。その代表的なものが瞑想ですが、瞑想なんてやっている時間がない!という人も多いと思います。そんな時は普段行っている何気ない時間、例えばエレベーターの中、電車の中、何かの待ち時間などに自分の呼吸に意識を向け集中する。日頃の緊張感やストレスが緩和される事もあるかもしれません。自分の呼吸に意識を向ける事などなかなかない事ですが、15秒間だけでも意識的に自分の中に集中するという事を習慣づけると良いでしょう。

良質な睡眠を取るための行動

なぜ私達は良質な睡眠を取る必要があるのか

睡眠には
「攻めの投資」「守りの投資」があります。
「攻めの投資」とは良質な睡眠を取る事で起きている時間の活動のパフォーマンスを最大限に引き出すという事です。睡眠不足では頭も回らなくて考えも纏まらない、集中できないといったネガティブな側面があるのは周知かとは思います。ではそうならない為にも、もっともっと自分の力を発揮する為にも睡眠に対する攻めの投資を行って行く事は必要ではないでしょうか。

次に「守りの投資」とは何か?
それは睡眠で自分の健康を守る事。すなわち自分自身の資産を守る事に繋がるという考え方です。睡眠を疎かにすれば様々な不調が体に現れる事は明らかです。しかも短期的には精神力でなんとかなったとしても長い時間をかけて自分の体に大きな負荷をかけてします。その負荷は体調に影響を与える。という事は将来かからなくて良い病院にかかり資産さえも浪費していく事にも繋がっていきます。自分の健康、資産を守る。これが「守りの投資」です。

朝の行動

朝は体内時計をリセットする必要があります。人間には「中枢神経」「末梢神経」の二つの体内時計を兼ね備えています。毎朝両方の体内時計をリセットして、体に1日の始まりを知らせる事が大切です。どちらかの体内時計が狂えば調和が取れず最大限のパフォーマンスを発揮する事が難しくなります。ではどの様な行動が必要なのでしょうか?

「中枢神経」は太陽光を浴びる事で1日の始まりを知らせる事は出来ます。朝起きたら思いっきりカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。体に1日の始まりを告げる事で体内時計が動き出します。
「末梢神経」は朝食を取る、胃の中に物を入れる事で動き出します。朝からそんなに食べれないという時は温かい物を少しでも胃の中に入れる!という事を意識すれば良いです。

そして大切なのが「起きる時間を一定に保つ」事です。日によって就寝時間がバラバラになるのは仕方のない事でもあるのですが、睡眠時間を統一よりも起床時間を統一させる事の法が重視するべきポイントです。平日に仕事のある時はある程度起床時間は出来ているとは思いますが、注意すべきは「休日」です。休日は昼までゴロゴロ寝ているという人も多いのではないでしょうか。それではせっかくのリズムが1週間に1度は必ず崩れてしまいます。なので、休日も朝から用事を作る事!朝から出かけるなどの予定を入れる事でいつもと同じ様な時間に起きる環境を作る事をしてみてください。朝からダラダラと1日過ごす「消極的休養」から、予定をたて積極的行動していく「積極的休養」に変える事が大切です。

昼の行動

昼間は脳の活動も活発になり仕事も頑張っている時間帯です。夜の睡眠にとはかけ離れていますが昼間に出来る事はあるのでしょうか?
それは「計画仮眠」です。15分間の計画仮眠を取る事で頭をリフレッシュさせる事が出来ます。これは起床8時間後を目安に行う事が良い様です。
そして夜の睡眠を守る為には16時以降は寝ない
眠くなる前に行う
16時以降は寝ない!という事も心がける必要があります。

夜の行動

夜は睡眠時間が近い為、睡眠に直結する事も多くなります。
まずは就寝2時間前に入浴を済ませましょう。入浴時には電気を暗くして入る事をおすすめします。熱過ぎるお湯には入らない様にしましょう。

飲酒が控えめにする事も睡眠の質を向上させる為には効果的です。飲酒をしたときは確かに入眠作用があるのですが眠りそのものが浅くなってしまい睡眠の質を落としてしまいます。飲むときはお水も一緒に飲む様に心がけていきましょう。と言っても飲み過ぎは厳禁です!

「眠れない時は無理にベットにいない」というのも大切です。よくベットにずっと横になっているのに眠れないという人がいます。これを繰り返すと脳が「ここは寝るところではない!」と認識してしまうので、こういう時はいっそのことベットから出て読書等してみると良いでしょう。ただし、スマホやテレビなどは覚醒効果が強いので注意が必要です。
脳が認識してしまうという繋がりで、夜中に起きてしまった時には絶対に「時計を見ない!」という事を覚えておいてください。脳が「この時間に起きる」と勘違いをしてしましす。夜中の同じ時間に起きてしまう。というのはこう言った原因があるのかもしれません。自分の起きる時間を決めその時間になるまでは時計を見ないという事を心がけてください。

忙しくて眠るのが遅くなる事もあるとは思います。そんな時は「眠るコアタイム(いつも寝ている時間)」と「起きる時間」この2点を守る様にして行くとリズムを大きく崩す事はなくなるかもしれません。

まとめ

この本を手に取り自分なりに睡眠を考え、睡眠と向き合う事が出来ました。これをきっかけに自分に睡眠についてもっと考えていきたいと思います。人生の1/3近くを眠っていると考えれば、睡眠に投資する価値がどれだけ高いかという事はわかります。みなさんもぜひ自分の睡眠と向き合って、毎日自分の力を最大限に発揮していってください!